減塩食の始め方・作り方|食材と調味料の選び方と続けるコツ
減塩食とは、食塩(塩分)を控えた食事のこと。高血圧の予防・管理や、医師の指示にもとづく腎臓病の食事療法などで用いられます。何から減らすか、だし・食材・減塩調味料を使った作り方のコツ、無理なく続ける工夫までを、減塩専門店がやさしく解説します。
減塩食の始め方・作り方
― 食材と調味料の選び方、続けるコツ
公開日:2026年6月22日/最終更新日:2026年7月23日
減塩食を始める3つの基本
① だし・酸味・香りで旨みを補う
かつお・昆布のだし、酢・レモン、香味野菜やスパイスで、塩を減らしても満足できる味に。
② 汁物・加工食品・外食を控える
めん類の汁、漬物、練り物、ファストフードには塩分が多く潜んでいます。
③ 減塩・無塩の調味料に置き換える
しょうゆ・塩を減塩・食塩不使用の調味料に替えると、同じ使い方でも食塩相当量を抑えやすくなります。
減塩食とは?なぜ必要なの?
減塩食とは、食塩(食塩相当量)を控えた食事のことです。高血圧の予防・管理や、医師の指示にもとづく腎臓病の食事療法などで、治療や生活習慣の見直しの一環として取り入れられています。世間で減塩が叫ばれ、テレビでも減塩を扱った健康番組が多く放送されますが、そもそもなぜ減塩食が必要なのでしょうか?
塩分の摂り過ぎと病気の関係
塩分の摂り過ぎは高血圧と深く関係しています。ナトリウムを多くとると体は水分をため込みやすくなり、腎臓でのナトリウム排泄や血管の働きなど複数の仕組みを通じて血圧が上がりやすくなります。高血圧が続くと、動脈硬化や心筋梗塞などのリスクを高めます。
また、塩分の多い食生活は腎臓への負担を高め、胃がんのリスクとの関連も報告されています。だからこそ、日々の食事から塩分を控える「減塩食」が大切なのです。
なお、腎臓病・透析でカリウムやリンの制限がある方は、減塩に加えて食品選びの注意点が異なります。減塩調味料の中には、食塩(塩化ナトリウム)をカリウム(塩化カリウム)で置き換えたものもあり、カリウム制限がある方には適さない場合があります。原材料表示で塩化カリウムの有無を確認し、自己判断で選ばず、必ず医師・管理栄養士の指示に従ってください。▶ 腎臓病・透析の方の食品・調味料はこちら
1日の塩分量の目安はどれくらい?
減塩食の出発点は「1日にどれくらいの塩分までが望ましいか」を知ることです。目安はおおよそ次のとおりです。
厚生労働省:男性7.5g/女性6.5g未満(1日あたり)
日本高血圧学会:1日6g未満/WHO:1日5g未満
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」/日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン」/世界保健機関(WHO)ガイドライン。目標量は年齢・性別・持病により異なります。
実際の摂取量は、令和5年度の国民健康・栄養調査で男性10.7g・女性9.1g(20歳以上)と、いずれの基準も上回っているのが現状です。年代別・男女別の詳しい目安、国際基準との違い、無理なく守るコツは、専用の記事でくわしく解説しています。
減塩食は何から始める?
減塩食は、無理なくできることから始めるのが長続きのコツです。まずは塩分の多い食習慣を「避ける」ことと、塩分の少ないものに「置き換える」ことの2つから。あなたはどれができますか?
【避けてみよう】
1. おつけもの
2. めん類の汁
3. 外食・加工食品
4. 味見せずに塩・しょうゆをかけること
何気ない日常の食生活にたくさんの塩分が潜んでいます。漬物や味噌汁を摂り過ぎていませんか?ソーセージ・ちくわ・かまぼこなどの加工食品も塩分が多いので注意が必要です。減塩食を意識し、塩分の多い食事を少しずつ減らしていきましょう。
【置き換えてみよう】
1. 汁ものは具だくさんにして汁を減らす
2. 新鮮な食材・旬の食材を使う
3. しょうゆ・塩を、無塩の酢やレモンなどに(ケチャップ・マヨネーズは1回量あたりの食塩相当量を確認して)
4. 減塩・無塩の調味料に替える
まずは薄味に慣れることから。減塩が味気ないと感じるのは最初だけ、という方がほとんどです。おいしい減塩調味料・無塩調味料も増えており、慣れると減塩食の方が素材の味を感じておいしいと思えるようになります。外食で「しょっぱい」と感じたら、あなたも減塩に慣れたサインです。
「まず何から減らせばいい?」をもっと具体的に知りたい方は、こちらもあわせてご覧ください。
減塩食の作り方のポイント
減塩食は「塩を減らす」だけでなく、「旨み・風味・酸味で満足感を補う」のがおいしく作るコツです。家庭で実践しやすいポイントを紹介します。
① しっかりだしをとる
かつお・昆布・いりこ等でだしをとると、風味豊かな旨みで味わいが増し、塩分を減らしても満足度が上がります。おすすめは「昆布と鰹節」「椎茸と昆布」など2種類以上を組み合わせること。「旨味の相乗効果」で旨みが何倍にも増します。水にすぐ溶ける顆粒タイプの「食塩不使用だしの素」も便利です。
② 新鮮な食材・旬の食材を使う
新鮮な素材や旬の素材はそのものの旨み・風味が強く、料理にメリハリがつきます。トマト・玉ねぎ・にんにくにはグルタミン酸という旨み成分が豊富で、塩分の少なさをカバーしてくれる強い味方です。
③ 甘みも上手に使う
塩分を減らす分、少し甘みを加えると減塩食の味気なさをカバーできます。甘いスイーツや冷たいゼリーを献立に添えて味の変化をつけるのもおすすめです。
④ ハーブ・スパイス・香味野菜を活用する
ハーブやスパイス、香味野菜を賢く使うと、薄味でも満足のいく仕上がりになります。唐辛子やスパイシーな風味は味に適度な刺激を加え、塩分が少なくても物足りなさを感じにくくなります。
⑤ 塩分量をきちんと計る
減塩食で一番大切なのは、自分が毎日どのくらい塩分を摂っているかを知ることです。計量スプーンなら、すりきり小さじ1(5ml)で食塩約6g。0.1gまで測れる電子計量器があるとさらに便利です。
【手を使って塩の量を計る目安】
3本指ひとつまみで約0.8g/2本指ひとつまみで約0.6g/2本指軽くひとつまみで約0.4g
※塩の重さは種類や粒の大きさで異なり、指ではかる量にも個人差があります。正確に管理したいときは計量スプーンやはかりを使いましょう。また塩分は、しょうゆ・みそ・だしの素・加工食品などにも含まれます。栄養成分表示の「食塩相当量」を合計して1食分を把握するのがおすすめです。
減塩調味料に置き換えると、味付けを我慢せずに塩分を抑えやすくなります。とくに和食で塩分源になりやすいのが「しょうゆ」。減塩醤油に替えると、同じ量を使っても食塩相当量を抑えやすくなります(減塩率は商品により異なります)。だし・ドレッシングなども食塩不使用のものが選べます。選ぶときは食塩相当量・1回に使う量・塩化カリウムの有無を見比べると失敗しません。
減塩食の献立・レシピはどうする?
「毎日の献立やメニューをどう組めばいい?」も、減塩食を続けるうえで多い悩みです。ポイントは、主菜・副菜のどこかに”だしや酸味でしっかり味の一品”を入れて、全体では塩分を抑えること。たとえば1日6g未満を目安にする場合、3食に分けると1食あたり約2gが配分の一例です(目標量は年齢・健康状態や医師の指示により異なります)。減塩の献立・メニュー作りは、1週間分をまとめて考えると迷いにくくなります。
減塩食で選びたい食材・控えたい食品
選びたい:新鮮な肉・魚・卵、野菜・果物、いも類、食塩無添加のナッツ、食塩不使用の調味料。素材の味を活かせます。
控えたい:漬物・佃煮、練り物(ちくわ・かまぼこ)、ハム・ソーセージなどの加工肉、インスタント麺・即席スープ、スナック菓子。少量でも塩分が多めです。
主菜・副菜・汁物・朝ごはんまで、無塩ドットコムのブログでは減塩レシピ・塩分控えめレシピを多数公開しています。そのまま今日の献立に使えます。
減塩食を長く続けるコツ
塩に頼らないおいしさを見つける
塩やしょうゆをかけて食べると思い込んでいた食べ物も、たとえばお寿司に塩分の少ないドレッシングをかけるなど、意外な調味料が驚くほど合うことがあります。素材の味を引き出す食生活になり、「減塩食を始めてから食事がより楽しくなった」という声も多く聞きます。
生活全体を見直すきっかけに
減塩食をきっかけに、健康への意識が高まったという方も少なくありません。塩分をとりすぎない食生活は、高血圧をはじめとする生活習慣病の予防の観点からもすすめられています。無理なく、長く。これが減塩食を続ける一番のコツです。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。治療中の方や腎臓病などで食事管理が必要な方は、必ず医師・管理栄養士の指示に従ってください。
外食・ファストフードの塩分量に注意
減塩食を続けていても、たまには外食やファストフードを楽しみたいもの。ただし外食・ファストフードは、ハンバーガーやチキン1品で1日の目安(6g前後)の半分近い塩分になることも珍しくありません。次の点を意識するだけで、外食でも塩分をとりすぎにくくなります。
外食で塩分をとりすぎないコツ
汁・スープは残す
ラーメン・うどんの汁は塩分の大部分を占めます。飲み干さないだけで大きく減らせます。
ソース・ドレッシング・たれは「少なめ」か「別添え」に
かける量で塩分は大きく変わります。自分で量を調整しましょう。
セット・大盛りより、単品・少量を選ぶ
サイドやドリンクの組み合わせで塩分は積み重なります。
パン・めん類・味付きご飯など、主食自体に食塩を含むものに注意
甘いパンやドーナツにも、生地に食塩が使われています。
商品ごとの正確な食塩相当量は、各チェーンが公式サイトで栄養成分を公開しています。数値はリニューアルで変わるため、注文前に公式情報で確認する習慣をつけると、外食でも塩分をコントロールしやすくなります。
減塩食のよくある質問
Q. 減塩食は何から始めればいいですか?
A. まずは「めん類の汁を残す」「味見してから塩・しょうゆをかける」「減塩調味料に置き換える」の3つから。無理なくできることから1つずつ始めるのが長続きのコツです。
Q. 減塩食をおいしく作るコツは?
A. だし・酸味(酢・レモン)・香味野菜・スパイスで旨みと風味を補うこと。塩を減らした分を「風味」で埋めると、薄味でも満足できます。食塩不使用の調味料に置き換えるのも効果的です。
Q. 「食塩不使用」なら食塩相当量はゼロですか?
A. 食塩を加えていない食品でも、素材そのものに含まれるナトリウム(食塩相当量)はゼロとは限りません。パッケージの栄養成分表示で「食塩相当量」の数値を確認しましょう。減塩・無塩調味料の一覧も参考にどうぞ。
Q. 1日の塩分量の目安は何グラムですか?
A. 厚生労働省は男性7.5g・女性6.5g未満、日本高血圧学会は6g未満、WHOは5g未満を推奨しています。詳しくは1日の塩分摂取量の目安の記事をご覧ください。
【著者】
無塩ドットコム編集部
無塩ドットコムは国内最大級の減塩食品・調味料の専門店です。高血圧や腎臓病、健康志向の方向けの食品の開発や通販をしております。またオリジナルの「塩ぬき屋」ブランドでは、無添加や国産にこだわった減塩食を提供しています。
受賞:2022年 中小企業大賞 新規チャレンジ賞
2020年 全国ネットショップグランプリ ネット経済新聞賞受賞
参画組織:2023年より厚生労働省の食環境戦略イニシアチブに参画
※上記の参画は企業としての取り組みであり、厚生労働省が本記事の内容や掲載商品を監修・推奨するものではありません。本記事は公的資料をもとに編集部が作成した一般的な情報提供で、医療行為・診断に代わるものではありません。
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