1日の塩分摂取量の目安は男性7.5g・女性6.5g未満|医師監修
1日の塩分摂取量の目安は、健康な成人で男性7.5g未満・女性6.5g未満。高血圧の方や慢性腎臓病(CKD)の方は原則6g未満です。日本人の平均は9.6gで、WHOが推奨する5g未満の約1.9倍にあたります。厚生労働省・日本高血圧学会・日本腎臓学会・WHOの最新基準を、医師監修で解説します。 最終更新日:2026年7月23日
1日の塩分摂取量の目安は男性7.5g・女性6.5g未満|医師監修
監修:関口 雅則 先生(消化器内科 総合内科専門医)
先に結論:あなたの1日の塩分(食塩相当量)の目安
| 対象 | 1日の目安 | 基準の目的 |
|---|---|---|
| 健康な成人(男性) | 7.5g未満 | 生活習慣病の予防(当面の実行可能な目標) |
| 健康な成人(女性) | 6.5g未満 | 同上 |
| 高血圧の方 | 6g未満 | 重症化の予防(治療上の目標) |
| 慢性腎臓病(CKD)の方 | 原則6g未満 | 血圧・尿蛋白の抑制。高齢者や低栄養リスクのある方などは、目標量を個別に調整 |
| 透析を受けている方 | 原則6g未満 | 体液・血圧の管理。尿量や体重増加に応じて個別調整 |
| WHO(世界保健機関) | 5g未満 | 世界の成人に向けた集団レベルの推奨 |
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」/日本高血圧学会「高血圧管理・治療ガイドライン2025」/日本腎臓学会「CKD診療ガイド2024」/日本透析医学会「慢性透析患者の食事療法基準」/WHO。治療を受けている方は、必ず主治医・管理栄養士の指示を優先してください。
日本人の塩分摂取量は?
私たちが普段食べている和食は、無形文化遺産となり世界的にもヘルシーで健康的なイメージで注目されています。一方で、味噌汁・漬物・干物・醤油を使う料理が重なると、食塩摂取量が多くなりやすい面があります。
また、近年はライフスタイルの変化からファーストフードや外食・加工食品などを利用する人が多く、塩分を多く摂取しがちです。では、日本人は一体どのぐらいの塩分を1日に摂取しているのでしょうか。
日本人の1日あたりの平均食塩摂取量(20歳以上)
男性・・・10.5g/女性・・・8.9g(総数 9.6g)
出典:厚生労働省『令和6年 国民健康・栄養調査結果の概要』p.17 図8(最新の公表データ)
最新の調査でも、日本人の食塩摂取量は男女とも目標値を上回っています。国の健康づくり計画「健康日本21(第三次)」が掲げる目標値は1日あたり平均7gですから、まだ2g以上の開きがあります。
年代別に見た1日の平均食塩摂取量(20歳以上)
| 年齢 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 20〜29歳 | 9.9g | 8.3g |
| 30〜39歳 | 10.4g | 8.3g |
| 40〜49歳 | 10.1g | 8.4g |
| 50〜59歳 | 10.4g | 8.9g |
| 60〜69歳 | 11.1g | 9.3g |
| 70歳以上 | 10.6g | 9.2g |
出典:厚生労働省『令和6年 国民健康・栄養調査結果の概要』p.17 図8
注目したいのは、60〜69歳が男性11.1g・女性9.3gと全年代で最も多いという点です。血圧や腎臓の数値が気になり始める年代ほど、実際には塩分を多く摂っているという結果になっています。
1日の塩分摂取量と減塩の目安は?
日本人の平均の塩分摂取量が分かりましたが、ではどのぐらい減塩すれば良いのでしょうか。いくつかの機関の基準を並べましたので、参考にしてみてください。
1日あたりの塩分摂取量の目標値(成人)
| 機関・対象 | 目標値 |
|---|---|
| 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」 | 男性 7.5g未満/女性 6.5g未満 |
| 高血圧の方の目安 *1 | 6g未満 |
| 慢性腎臓病(CKD)の方の目安 *2 | 原則 6g未満 |
| 人工透析を受けている方の目安 *3 | 原則 6g未満 |
| WHO(世界保健機関)の推奨 *4 | 5g未満 |
*1 日本高血圧学会「高血圧管理・治療ガイドライン2025」(減塩目標は6g/日未満)/*2 日本腎臓学会「CKD診療ガイド2024」(原則6.0g/日未満。血圧・尿蛋白の抑制が目的。高齢者や低栄養リスクのある方などは、6g未満にこだわらず無理のない目標を個別に設定する場合がある)/*3 日本透析医学会「慢性透析患者の食事療法基準」(尿量・除水量・体重増加などに応じて個別に調整)/*4 WHO(ナトリウム2,000mg未満=食塩相当量5g未満)
※持病のある方は、自己判断で目標を下げず、必ずかかりつけ医・管理栄養士にご相談ください。
「塩分」と「食塩相当量」「ナトリウム」の違い
この記事の数値は、いずれも「食塩相当量」です。食品の栄養成分表示で確認すべきなのもこの欄です。海外の資料では「ナトリウム量(mg)」で示されることがありますが、ナトリウム1,000mgは食塩相当量およそ2.54gにあたります。WHOの「ナトリウム2,000mg未満」が「食塩5g未満」と同じ意味なのはこのためです。
いろいろな基準と照らし合わせてみると、1日の塩分量をもっと減らさないといけないことがよくわかります。WHOの推奨5g未満を基準にすると、日本人の平均9.6gは約1.9倍にあたります。
厚生労働省の食事摂取基準は、2015年版から2020年版になる際に食塩摂取量の基準が男女ともに0.5g引き下げられました。そして最新の2025年版でも、成人の目標量は男性7.5g未満・女性6.5g未満で据え置きとなっています(令和7年度〜令和11年度に使用)。
なぜ1日の塩分摂取の基準はバラバラなの?
それぞれの機関が示している塩分摂取の基準は、数値が違います。厚生労働省の男性7.5g未満とWHOの5g未満では2.5gの差があります。これは、どちらかが正しくてどちらかが間違っている、という話ではありません。基準の「目的」と「対象」が違うからです。
基準ごとの目的の違い
・WHO:世界全体に向けた、集団レベルでの推奨値
・厚生労働省:日本人の現在の摂取状況をふまえた、当面の実行可能な生活習慣病予防の目標
・高血圧・腎臓病の基準:病気の重症化を防ぐことを目的とした、治療上の値
・透析:体液や栄養状態の管理まで含めた、一人ひとりの個別目標
実際に厚生労働省の【日本人の食事摂取基準】の資料には、次のように書かれています。
国民健康・栄養調査の結果を見ると、日本人の食塩摂取量は、前回(2015年版)設定した目標量には達していないものの、減少傾向にある。我が国を始め各国のガイドラインを考慮すると高血圧の予防、治療のためには、6g/日未満の食塩摂取量が望ましいと考えられることから、できるだけこの値に近づくことを目標とすべきであると考えられる。
2012年のWHOのガイドラインが成人に対して強く推奨しているのは、食塩相当量として5g/日未満であるが、(中略)習慣的な摂取量として5g/日未満を満たしている者は極めて稀であると推定される。したがって、目標量を5g/日未満とするのは、実施可能性の観点から適切ではない。そこで、実施可能性を考慮し、5g/日と平成28年国民健康・栄養調査における摂取量の中央値との中間値をとり、この値未満を成人の目標量とした。
つまり日本の目標量は、日本人の食生活の実態と実行可能性を考慮したうえで設定された「当面の目標」だということです。国の基準が医学的に緩いという意味ではありません。
※上記の引用は「日本人の食事摂取基準(2020年版)」報告書より。最新の2025年版でも、成人の目標量は同じ数値で据え置かれています。
1日の塩分摂取量の目安は、どの基準を参考に減塩すれば良い?
まず大前提として、高血圧・腎臓病などで治療を受けている方は、主治医や管理栄養士から示された数値が最優先です。自己判断で目標を下げないでください。
そのうえで、健康な一般成人の方の目安をお伝えします。人それぞれ食生活は違いますし、現状で塩分が多い食事に慣れている人が無理な目標を立てても、続かなければ意味がありません。
ですので、現時点で塩分摂取量が多い方は、まず厚生労働省の男性7.5g・女性6.5g未満を目指してみてはいかがでしょうか。それが無理なく続けられるようであれば、WHOの5g未満も参考になります。
1食あたりに置き換えると?
7.5g/日 → 約2.5g | 6.5g/日 → 約2.2g | 6g/日 → 約2.0g | 5g/日 → 約1.7g
※毎食きっちり均等にする必要はありません。間食や調味料も含めた1日の合計で考えます。
なお「自分が今どのくらい摂っているか」は、食品の栄養成分表示にある食塩相当量から計算できます。表示は「100g当たり」「1袋当たり」など基準量が商品ごとに違うため、まず表示の基準量を確認し、実際に食べた量に換算してから合計するのがポイントです(例:100g当たり1.2gの食品を50g食べたら0.6g)。汁物のつゆ、ドレッシング、外食分を忘れずに数えましょう。治療中の方は、医療機関で尿検査による推定が行われることもあります。
1日に最低必要な塩分量は何g?
「減らしすぎると危ないのでは?」と心配される方も多いところです。塩分(ナトリウム)は、体の水分調整や神経・筋肉の働きなどに広く関わる大切な栄養素だからです。
ここでいう「最低必要な塩分量」とは、厚生労働省が示す「推定平均必要量」のことです。汗や尿などで避けられずに失われる分を補うという考え方から算出された参考値であり、毎日必ず摂らなければいけない下限でも、目標にする数値でもありません。
厚生労働省自身も、通常の食生活では不足の可能性がほとんどないため、活用上はこの値を目安として使わないとしています。報告書にも「高温での労働や運動以外では(中略)実際には、通常の食事では日本人の食塩摂取量が1.5g/日を下回ることはない。」と書かれています。日常の減塩で不足を心配する必要は、基本的にありません。
ただし、大量に汗をかいたとき、体調不良のとき、低血圧・低栄養の方、持病や服薬がある方は個別の判断が必要です。心配な場合は自己判断せず、医師・管理栄養士にご相談ください。
なぜ減塩が必要なのか?

食塩の摂りすぎは血圧を上昇させ、高血圧を介して脳卒中・心臓病・腎障害のリスクを高めることが報告されています。特に日本人は、さまざまな研究から血圧と塩分量の関係が深いといわれています。また、食塩や塩蔵食品の多い食生活は胃がんのリスクとも関連しています。
【高血圧になる仕組み】
塩分の摂りすぎは、高血圧の大きな原因の一つです。血液にはナトリウム分が一定程度の量で含まれています。私たちが塩分(ナトリウム)の多い食事をすると、体は血液の塩分濃度を下げようと指示を出し、喉が渇きます。水分を摂ることで、血液中の塩分濃度は正常に薄まります。一方で血液の量が増えるため、血管に強い圧力がかかり心臓の負担も大きくなります。これが高血圧です。
【動脈硬化・脳卒中・心筋梗塞・腎障害のリスク】
塩分の摂りすぎなどによる高血圧は動脈硬化を引き起こします。高血圧により血管に圧力がかかると、それに耐えるように血管の壁が厚くなります。すると血液が通る道が狭くなります。これを動脈硬化といいます。動脈硬化は、脳卒中や心筋梗塞、腎障害など様々な病気の原因となります。
【がんとの関連】
国立がん研究センターの研究では、食塩・塩蔵食品の摂取が胃がんのリスクを高める可能性が指摘されています。
塩分を減らすポイント
日本の食卓には梅干しや漬物といった塩分の多い食品がたくさんあります。普段の食生活の中でできることを、効果の大きい順にご紹介します。上から順に試すのがおすすめです。
①汁物・麺のスープを残す(いちばん効果が大きい)
ラーメンやうどんのスープを全部残すと、2〜3g程度減らせることがあります。味を我慢するわけではないので、最初に取り組む一手としておすすめです。
②醤油・ソースは「かける」より「つける」
上からかけると使う量が読めませんが、小皿に取って「つける」だけで量を抑えられます。
③同じ食品なら、表示を見て塩分の少ない方を選ぶ

「加工食品を避ける」より現実的なのは、同じカテゴリーの中から食塩相当量の少ない商品を選ぶことです。パン・ハム・練り製品・漬物などは、商品によって食塩相当量に差があります。
④少しずつ薄味に慣れていく
濃い味が好きな方は初めは難しいかもしれませんが、少しずつ薄味にすることで薄味でもおいしく感じられるようになります。
⑤酸味・香り・辛みで“物足りなさ”を補う
薄味の料理でも、お酢や香辛料を適度に加えるとおいしく食べられます。レモンやゆずなどの柑橘系の搾り汁を加えると酸味が増し、味のバリエーションが増えます。
⑥だしのうま味を活かす(市販だしは塩分を確認)
昆布やカツオでしっかり出汁を取ることで調味料を減らせます。ただし顆粒だし・コンソメ・鶏がらスープ・だし入り調味料には食塩が含まれているものがあります。食塩を加えていないだしを選ぶか、栄養成分表示の食塩相当量を確認してから使いましょう。
それでも目標値まで下げるのが難しいときは、味付けを我慢するのではなく、使う調味料そのものを減塩調味料に置き換える方法があります。減塩の度合いは商品によって異なりますので、栄養成分表示の食塩相当量で比べてお選びください。
※市販の「減塩塩」などには、ナトリウムの代わりに塩化カリウムを使用しているものがあります。腎機能が低下している方、高カリウム血症のある方、カリウム制限を指示されている方は、使用前に医師・管理栄養士へご確認ください。当店の「塩ぬき屋」ブランドの商品は、各商品ページに食塩相当量とカリウム量を記載しています。
【動画】1日の塩分摂取量の目安は?
ここまでの内容を、動画でもコンパクトに解説しています。要点は次の3つです。①国や機関によって基準が違うのは、目的が違うから ②健康な成人は男性7.5g未満・女性6.5g未満 ③高血圧・CKDの方は原則6g未満。
【動画】1日の塩分摂取量の目安は、どの基準を使えばいいの?
続いて、「どの基準を使えばいいの?」を解説した動画です。要点は次の3つです。①基準が違うのは「誰に向けて・何を目的に」決めた数値かが違うから ②健康な人はまず国の目標量(男性7.5g・女性6.5g未満) ③高血圧・腎臓病など治療中の方は主治医の指示が最優先。
【監修医師】
消化器内科 総合内科専門医
関口 雅則 先生
卒業大学:浜松医科大学(2005年)
専門分野:消化器内科
認定資格:総合内科専門医、消化器病専門医、消化器内視鏡専門医
所属学会:日本内科学会、日本消化器病学会、日本消化器内視鏡学会
【著者】
無塩ドットコム編集部
無塩ドットコムは国内最大級の減塩食品・調味料の専門店です。高血圧や腎臓病、健康志向の方向けの食品の開発や通販をしております。またオリジナルの「塩ぬき屋」ブランドでは、無添加や国産にこだわった減塩食を提供しています。
受賞:2022年 中小企業大賞 新規チャレンジ賞
2020年 全国ネットショップグランプリ ネット経済新聞賞受賞
参画組織:2023年より厚生労働省の食環境戦略イニシアチブに参画
※本記事のうち、医学・健康情報に関する記述を監修医師が確認しています。商品の紹介・選定は無塩ドットコム編集部によるものであり、監修医師による特定商品の推奨を意味するものではありません。
おすすめ商品
1日全体の塩分を無理なく減らすには、使う頻度が高い基本の調味料から替えるのが近道です。醤油・だし・つゆは、和食の味付けの土台になるため置き換えの効果が大きく、毎日使うぶん続けやすいのが理由です。
目的から選ぶ
・毎日の味付けをまるごと見直したい方 → 減塩調味料(国内最大の品揃え)
・まず使用頻度の高いものから替えたい方 → 減塩醤油
・医師・管理栄養士から、たんぱく質・カリウム・リンなどの調整を指示されている方 → 腎臓病・透析の方の食品
※本記事は減塩に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、疾患の治療を目的とするものではありません。高血圧・腎臓病などで治療を受けている方は、必ず医師・管理栄養士の指示に従ってください。





