低たんぱくレシピ (腎臓病の方に)
腎臓病の方でも手軽に楽しめる、低たんぱく・低リン・低カリウムの美味しい減塩レシピを配信しています。
様々な野菜を使った料理や魚、肉も味わえるバランスの取れたメニュー、さらにはパスタでのアレンジまで、
バリエーション豊かな無添加レシピを掲載しています。
管理栄養士がすべて監修しているので安心。美味しい腎臓病食で、毎日の食事をもっと豊かにしましょう。
低たんぱく食(腎臓病食)のポイント
腎臓病の方は、食事に様々な制限がありますので、ポイントを簡単にご紹介します。
- 低たんぱく質
- エネルギー摂取の確保
- 減塩
- 低カリウム
- 低リン
それぞれのポイントについて簡単に説明します。
腎臓疾患で実際に低たんぱく食を行う際には、腎臓病のステージや個人差によって異なるため、かかりつけ医師や管理栄養士と相談して適切な栄養素を確認しましょう。
(1)低たんぱく質にしましょう。
1日のたんぱく質の摂取量を制限する。日本腎臓病学会によると体重1kgあたり0.6〜0.7gのたんぱく質量が1日の推奨です。
(例)
例えば体重60kgの人の場合は、
60kg×0.6g=36g
60kg×0.7g=42g
1日のたんぱく質は36g〜42gが目安となります。
ステージによっても、制限するたんぱく質量は違う為、必ず医師に相談して低たんぱく食を始めましょう。
たんぱく質の過剰摂取は腎臓への負担を増加させるため、低たんぱくレシピなどを活用し、厳守しましょう。
また、動物性たんぱく質(肉、魚、卵、乳製品)より、植物性たんぱく質(豆腐、納豆、こんにゃく、野菜)を積極的に摂取するようにしましょう。
また、低たんぱく質食品(低たんぱく米、低たんぱくパンなど)を活用しましょう。
(2)エネルギー摂取の確保
たんぱく質を減らしたことでカロリーも減らしてしまうと、身体を構成しているたんぱく質が分解されて、筋力量が落ちてしまいます。
また、たんぱく質が分解される時に老廃物を生じ、腎臓にも負担をかけてしまいます。
たんぱく質制限による栄養不足を避けるため、十分なカロリーを摂取しましょう。
しかし、カロリーを無計画に増やすと肥満などの病気になるリスクが高まるため、慢性腎臓病の方は1日の摂取カロリーを標準体重1kgあたり25〜35kcal(慢性腎臓病に対する食事療法基準2014)を参考にして、個々の状況に応じた食事管理を行うことが重要です。
粉あめなどのカロリー補給品を使うと手軽にカロリーを増やすことができます。
(3)減塩をしましょう
1日の塩分摂取量の目安を3g〜6g未満にしましょう。
参考:(慢性腎臓病に対する食事療法基準2014年版)
リンやカリウムにも配慮した腎臓病の方向けの減塩調味料なども活用し、塩分の制限をしましょう。
普段味が濃い料理から急に薄味になると、料理が不味く感じる方もいらっしゃいます。
しかし舌はだいたい2週間から1ヶ月ほどで慣れると言われており、慣れると薄味の方が美味しく感じられるようになりますので、初めは根気強く減塩を続けるようにしましょう。
出汁やスパイスを使い工夫すれば減塩でも美味しく食べられます。
(4)低カリウムを心がけましょう
カリウムは野菜や果物などに多く含まれ、その他にも様々な食品に含まれる栄養素です。
軽度の腎機能障害ではカリウム制限は必要ない場合が多いですが、腎機能の進行状況(ステージ)によっては、カリウム摂取量を1日1500mg以下、または2000mg以下に制限する必要があります。
特に生野菜、サラダには多くのカリウムが含まれます。
カリウムは茹でこぼしや水にさらすなどすると栄養素が水に流れます。
生野菜を減らし、なるべく茹でたりしてカリウムを減らしましょう。
また細かくカットして茹でる事でカリウムが流れ出やすくなります。
お茶やジュース、乳製品などにも多くのカリウムが入っている場合がありますので注意が必要です。
(5)低リンを心がけましょう
リンはたんぱく質量が多い肉類などの食べ物に多く含まれますので、低たんぱく食にするとリンの摂取量も少なくなります。
一方、リンの体内への吸収率は、食品の種類によって大きく異なることが明らかになっています。
具体的には、植物由来の食品からは2〜4割程度、動物由来の食品からは4〜6割程度のリンが吸収されます。
つまり、たんぱく質は動物性のものより植物性のものを選ぶ方が、同じリンの量を摂取しても吸収される量が少なくなります。
納豆やお豆腐などの豆料理などがおすすめです。
さらに、加工食品に添加される無機リンに至っては、そのほとんどが吸収される事が判明しています。
お菓子やジュース、菓子パン、ハム、ソーセージやカップ麺など様々なものに添加物が入っていますが、そのような加工食品は、なるべく少なくする工夫をしましょう。
当店の低たんぱくレシピは、ほとんどが「塩ぬき屋」の減塩調味料を使っており、無添加レシピですので安心してご利用ください。
まとめ
低たんぱく食は、医師や管理栄養士の指導のもとに行いましょう。
また自己判断で食事制限を行うと、栄養不足になる可能性があるため注意しましょう。
●低たんぱく質:1日のたんぱく質摂取量を制限し、体重1kgあたり0.6〜0.7gを目安とします。
動物性よりも植物性たんぱく質を優先し、低たんぱく食品や低たんぱくレシピを活用しましょう。
●エネルギー摂取の確保:たんぱく質制限による栄養不足を避けるため、十分なカロリーを摂取します。
標準体重1kgあたり25〜35kcalを目安とします。
●減塩:1日の塩分摂取量を3g〜6g未満に抑えます。腎臓病用の減塩調味料を活用しましょう。
●低カリウム:野菜や果物に多く含まれるカリウムを制限します。
茹でこぼしや水にさらすなどの調理法でカリウムを減らしましょう。
●低リン:たんぱく質の多い食品に含まれるリンを制限しましょう。
植物性たんぱく質を優先し、加工食品の摂取を控えます。