
熱中症対策の塩あめ・塩分タブレット、実は多くの方には必要ないことをご存じですか?冷房の効いた室内で過ごす日が多い方は、食べ過ぎるとかえって塩分のとりすぎになることもあります。
日本人の食塩摂取量は1日平均で男性10.7g・女性9.1g(令和5年 国民健康・栄養調査)。目標量(男性7.5g未満・女性6.5g未満)をすでに大きく上回っており、夏でも基本は「適切な減塩」です。
本記事では、日本高血圧学会副理事長・柴田茂 帝京大学教授(腎臓内科)が新聞で語った知見(朝日新聞 2026年7月)と公的機関のデータをもとに、減塩専門店 無塩ドットコムが「夏の塩分とのつき合い方」を分かりやすく整理します。
塩分タブレット・塩あめは毎日必要?【結論:多くの方は不要】
結論からお伝えすると、炎天下での運動や屋外作業などで大量に汗をかいた場合を除き、ふだんの生活で塩あめや塩分タブレットを毎日食べる必要はほとんどない、とされています。
「夏=汗だく=塩分が足りない」というイメージがありますが、実際には冷房の効いた室内で過ごす時間が長く、大量に汗をかく場面は思っているほど多くありません。汗をあまりかいていない日は体の塩分は不足しておらず、必要なのはむしろ「水分」のほうです。
熱中症には2つのタイプがある(専門家の解説)
日本高血圧学会副理事長の柴田茂先生(帝京大学教授・腎臓内科)は、熱中症には大きく2つのタイプがあると解説しています(朝日新聞 2026年7月)。
多くの方の毎日は、汗をたっぷりかく「タイプ1」よりも、冷房の室内中心で汗をあまりかかない「タイプ2」に近い過ごし方です。だからこそ、塩分を”足す”より、こまめな水分補給のほうが理にかなっています。
塩分タブレット・塩あめを食べ過ぎるとどうなる?
日本人はふだんの食事だけで、すでに1日約10gの食塩をとっています(令和5年 国民健康・栄養調査:男性10.7g・女性9.1g)。そこに塩あめ・塩分タブレットを上乗せすると、目標量(男性7.5g未満・女性6.5g未満)からさらに遠ざかってしまいます。
「塩分チャージ」をうたうタブレットに効果がないわけではありません。ただし、その効果が意味を持つのは大量に汗をかいたときだけ。汗をかいていない日に食べても塩分の上乗せにしかならず、効果は期待できません。
塩分のとりすぎは高血圧などのリスク要因とされており、特に血圧が気になる方・腎臓の数値が気になる方は、「なんとなくの塩分チャージ」を続けないことが大切です。汗をあまりかいていない日の塩分補給は、体にとって”余分”になりがちです。
出典:厚生労働省「令和5年 国民健康・栄養調査結果の概要」(PDF)/厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
スポーツドリンクの塩分・糖分はどれくらい?
スポーツドリンクにも注意が必要です。製品によっては500mlのペットボトル1本に糖分が30g近く(角砂糖およそ10個分)含まれるものもあります(朝日新聞 2026年7月・柴田茂教授の解説より)。
大量に汗をかいたときの水分・塩分補給には役立ちますが、ふだんの水分補給として毎日飲み続けると、糖分のとりすぎにつながりかねません。血圧や血糖値が気になる方の日常の水分補給は、水やお茶など糖分・塩分の少ない飲み物がおすすめです。
塩分と水分、どちらを補給?かんたん見分け方
むずかしく考えなくて大丈夫。基本はこの3つです。
| 状況 | 補給するもの |
|---|---|
| 大量に汗をかいたとき(運動・屋外作業・炎天下) | 水分+塩分の両方 |
| ふだんの生活(冷房の室内中心・汗はあまりかかない) | 水やお茶でこまめに水分(塩分は食事で足りています) |
| 熱中症かな?という症状が出たとき | 涼しい場所へ移動し、水分+塩分をしっかり(経口補水液など) |
合言葉は「ふだんは控えめに、いざというときはしっかり」。これが夏の塩分との上手なつき合い方です。
「熱中症かな?」と思ったときは
めまい・立ちくらみ・だるさ・大量の汗・頭痛・吐き気・けいれんなどの症状が出たときは、すぐに涼しい場所へ移動し、水分と塩分の両方をしっかり補給してください。経口補水液などが手軽です。
意識がはっきりしない・自分で水分がとれない・症状が改善しないときは、ためらわず医療機関を受診するか、救急(119)に連絡してください。
※高血圧・腎臓病・糖尿病などで治療中・食事指導を受けている方は、塩分・水分のとり方についてかかりつけ医や管理栄養士の指示を優先してください。
参考:日本救急医学会「熱中症診療ガイドライン2024」(PDF)
そもそも日本人はふだんから塩分をとりすぎ
推奨されている塩分量は、健康な方で1日7g前後(食事摂取基準2025年版:男性7.5g未満・女性6.5g未満)、高血圧の方は6g未満(日本高血圧学会)。実際の摂取量はこれを2〜4g上回っています。つまり、普通に食事をしていれば1日に必要な塩分はほぼとれている、ということです。
「夏でも減塩が必要な理由」を、汗で失われる塩分量の計算や専門家の見解も含めてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
▶ 【管理栄養士監修】夏でも減塩は必要?熱中症と塩分補給の正しい知識
夏の食卓でできる減塩の工夫
夏の塩分の多くは、実は「つゆ」に潜んでいます。そうめんや冷やしうどんのつゆをうっかり飲み干すと、それだけで1日の目安の半分近くに達することも。つゆは「つけて食べる・残す」が基本です。
そのうえで、つゆや調味料そのものを減塩タイプに置き換えると、無理なくおいしく塩分を減らせます。当店の減塩調味料カテゴリや減塩醤油カテゴリには、化学調味料・保存料不使用の無添加減塩調味料がそろっています。
食欲が落ちる日には、無塩そうめん(食塩不使用)を使った爽やか大根おろしと豚しゃぶそうめん(塩分1.4g)のレシピもおすすめです。香りと酸味を活かすのが、おいしく減塩するコツです。
よくある質問(FAQ)
Q.塩分タブレットは1日何個まで食べていいですか?
汗をあまりかいていない日は、そもそも食べる必要はほとんどないとされています。1粒に約0.1〜0.3gの塩分があり、10粒で1gを超えることも。大量に汗をかいた日だけ、水分と一緒に適量を補給しましょう。
Q.減塩中でも夏は塩分を多めにとるべきですか?
いいえ。炎天下の運動や作業で大量に汗をかく場合を除き、夏でも適切な減塩を続けることが推奨されています。日本人はふだんの食事だけで目標量を上回る塩分をとっています。
Q.室内にいる高齢の家族の熱中症対策にも塩分が必要ですか?
室内で起こる熱中症は「熱がこもるタイプ」が多く、体の塩分は不足していないため、大切なのは水分とされています。こまめな水分補給と、暑さを我慢せずエアコンを使うことを優先しましょう。
Q.スポーツドリンクを毎日飲んでもいいですか?
大量に汗をかいたときには役立ちますが、製品によっては500mlに糖分約30gを含むものもあり、日常の水分補給として毎日飲むのはおすすめしません。ふだんは水やお茶が安心です。
Q.熱中症の症状が出たら何を飲めばいいですか?
すぐ涼しい場所へ移動し、経口補水液などで水分と塩分の両方を補給してください。意識がはっきりしない・自分で飲めない・改善しない場合は、ためらわず医療機関または救急(119)へ連絡を。
夏こそ、おいしく・無理なく減塩を
「夏は塩分多めに」の思い込みを、今日いちど見直してみませんか。 ふだんは控えめに、いざというときはしっかり。 無塩ドットコムは、国産・無添加の減塩食品で夏の食卓を応援します。
ショップはこちら


